院長のブログ

コロイドヨードで、膵臓がんは救えるか。

膵臓がんの患者さんの症例をご紹介いたします。

46歳、男性の患者さんで膵臓がん末期。
周囲の臓器に浸潤していて、
胃と十二指腸の間が通過障害を起こしており、
全く食事が摂れない状態でした。
一番の苦痛は、腹壁がパンパンに緊張しており、
かなりな疼痛を訴えていました。

治療の優先順位は、まずこの疼痛を緩和させること、
なんとか十二指腸への通過障害を克服することでした。

超音波検査で確認しながら、
30ゲージのごく細い注射針を使い、
局所麻酔を施して、腹壁直下にヨウ素溶液を注入しました。

2週間も経たないうちに、疼痛はかなり緩和され
3週間後には、腹部中央の圧痛もなくなりました。

CTスキャンでは、膵臓がんの退縮が認められ、
脾臓の腫大も退縮が認めらました。

しかし、急速な腹水貯留と穿刺の繰り返しから、
体力が衰え通院が困難となってしまいました。

腹水の急激な貯留がなければ治療継続の可能性があったケースです。

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